深く学ぶ

昨日はジブリ作品のほとんどにレコーディングエンジニアとして

参加された浜田さんの講義がありました．

最先端の音楽業界で仕事をされている方のお話でとても刺激的でしたが

中でも音楽編集の中にも人工知能の波が押し寄せているという話には

驚きました．

今，話題の人工知能は，今のところ思われているほど万能なものではなく

例えば，犬と猫の画像を大量に読み込み，学習し

その違いを見分けられるようになるというような

過去の大量のデータから最適な答えを出すというシステムです．

つまり，学習したデータに特化したシステムで

ある分野では人間の判断を超える精度を持つようになってきましたが

それがそのまま他の分野にも適応するわけではありません．

例えば，囲碁チャンピオンに勝利した人工知能が

勝利者インタビューに答えて流暢に会話できるというわけではないのです．

ただ，学習した内容に関しては驚くべき精度を出し始めたので

一気に話題になり近い将来に多くの仕事は人工知能にとられる

と言われるほどになっています．

浜田さんも，これまで人が手作業で行ってきた編集作業を

人工知能機能を使うと一瞬である程度まとまった作品に仕上げてくれる

ソフトが出てきていて僕の仕事も危ういかもと仰っていました．

だけど，人工知能は学習した内容に特化するわけだから

僕の仕事のやり方を人工知能に教え込めば

僕は寝ているだけで人工知能が仕事をしてくれる

自分というものを持っていれば人工知能に食われてしまうことはないかな

と続けられました．

さすが，最先端で働かれている方の洞察力は深いです．